ワーホリに行く目的に英語の習得を掲げている人が、一番最初に考えることはきっと同じ。
日本人がなるべく少ない街に行きたい!
だって海外まで行って、日本人ばっかりだと日本語しか話せなさそうじゃん…
まぁね…でも本当に日本人があんまり居ない場所に留学とワーホリをした
私の体験を聞いてよ!
私の場合は「日本人が居ない場所」が目的だったわけではありませんでした。たまたま違う理由で選んだらそういう場所だったのですが…「日本人が(ほぼ)いない場所」に留学とワーホリに行ったことがあります。
今日はその体験から、果たして本当に日本人が居ない場所だと英語が上手になるのかを考えてみたいと思います。
そもそも郊外を選ぶと英語学習においてデメリットが大きい
私は、カナダのワーホリ先を選ぶときに二つ条件を挙げていました。
1つは生活費と語学学校の費用が安いこと、2つ目にトロントやバーンクーバーなど都市が1時間圏であること。「日本人がいない」という条件はなかったのですが、結果的にトロントから1時間ほど離れたハミルトンという街で滞在をスタートさせました。
もちろん、良かったこともありました。それはまた、ハミルトンに関する記事で読んでください。
ただ、英語が上達する環境だったかと聞かれると「別にトロントと変わらない」し、むしろ「総合するとトロントやバンクーバーのような都会のほうがメリットは多い」と思いました。郊外に暮らすデメリットは英語学習のデメリットでもあるからです。
まず第一に語学学校の候補が少ないです。
ビギナーレベルの学校はいくつかあります。しかし、アッパーレベルや試験対策のコース、個人レッスンを開催している語学学校を探した時に、候補が都会に比べて圧倒的に少ないです。
これがどういうことかというと、レベルアップを求めて英語だけの環境を求めたのに、レベルアップしたい時に通える学校が無いということです。
郊外だと週末のコースを開講している学校はほとんどありません。
少なくとも、私が住んでいたハミルトンでは土日に授業をしてくれる学校が見つかりませんでした。当時私は週5日のフルタイムの仕事をしていたので、平日の夜か週末しか授業が取れませんでした。仕事をフルタイムでした後に語学学校に行く体力がなかったので、週末のレッスンをトロントで取りました。
このように、レベルアップを目指している英語本気勢ほど、郊外は良い学校が見つからないかもしれないというデメリットがあります。
日本人を避けたはずが、語学学校が少ないと…
このように候補が少ないということは、人気の学校も限られます。
必然的にそこに人がそこに集まるので、よほど田舎などに行かない限り、語学学校で日本人に合わないというのは難しいかもしれません。そもそも田舎には語学学校は無いかもしれませんが…
私が住んでいたニッチな街ハミルトンでさえ、滞在の1年間で語学学校を通じて3人の日本人と知り合いました。
まぁ、でも3人なら少ないよ!ほぼいないに等しいじゃん!
個人的に知り合ったのは3人だけど…
確かに語学学校で、連絡先を交換した、友達のような人が3人だけでした。こう思うと少ないから、日本人を避けるという点で成功した感じがしますが、さてどうでしょうか。
実は、このハミルトンという街は小さいながらトロントに近く、ベットタウンのような街です。車社会のカナダでは車で1時間圏内は通勤圏内です。つまり、ご結婚された日本人妻なる人が、暮らしていました。生活が長くなると、この3人を通じて別の日本人の方にお会いする機会が増えました。狭い街なので、あからさまに避けて生きていくというのは都会以上に難しいです。
このように、どこに行っても、日本人には出会うものです。
特に英語圏で英語の学習環境があるような場だと、日本人を完全に避けるというのは難しいです。
ネイティブに囲まれれば英語がうまくなるは幻想
語学学校で知り合った日本人3人とその後も密な交流があったかというと、そうではありませんでした。
確かに現地の企業で外国人一人状態で、フルタイムで働き始めた頃から、私の生活からは日本人との交流が無くなりました。平日仕事の後に、誰かと合う余裕がなくなってしまったんです。それに、週末に個人レッスンを入れていたので、帰宅してから夕食などを終えた後の短い時間で膨大な宿題をする必要があって、仕事と勉強以外に時間が割けませんでした。
意図したわけではありませんでしたが、これによって英語が伸びたか?と言われると
確かに英語は上達しました。でもそれは日本人を避けたからではありません。
単純にたくさん勉強したからです。
家に帰って、今日うまく会社で言えなかったことを振り返って辞書を引く。
毎日かならず1ページは文法の問題集を解く。
週に2本はショートエッセイを書いて添削に出す。
そういう単純な積み重ねで英語は伸びました。
逆に言えば、ただネイティブの中に居るだけでは英語は伸びません。
想像したら簡単です。
日本語をほとんど勉強したことが無い人が、毎日日本人のグループに混じったところで覚えられるのは文法のちぐはぐな話し言葉ではないでしょうか。
ネイティブに混じって効果が出始めるのは、中級レベルからだと私は思います。
実際に私の英語とドイツ語の学習環境は常にネイティブに囲まれていましたが、それが活き始めたのは語学クラスの中級レベルが終わったくらいです。それまでも、それ以降も環境は全く一緒でしたが、初級の頃はいくらネイティブに囲まれても全然話についていけませんでした。
初級レベルなら、正直まわりにネイティブがいるかよりも
毎日コツコツ勉強することの方がが100倍大事です。
日本人を避けるのではなく、上手に付き合おう
海外生活では、日本人の友達や知り合いは、いたほうがいいと思います。
カナダでは、たった3人でしたが、知り合った日本人の子には色々教えて貰いました。特に長期滞在になると、滞在許可や保険、仕事や住居など生活全般で「外国籍特有の悩み」というのが生まれます。
実際に周りのネイティブの子にVISAのことなど相談しても、そんな問題直面したこともないので中々知りたい情報にたどり着けません。その点、同じ条件でその国で生活している人は実践的なアドバイスをくれたり、より親身に話を聞いてくれたりします。
確かに四六時中、日本人とばかりと過ごしていると英語のアウトプットの機会がありません。
ですが、英語が中級レベルぐらいになればアルバイトをしたり、何か地元のサークル活動みたいなものに参加する勇気も湧いてくると思います。そうやって、積極的に現地の人々と触れ合う機会を自分で作っていけばいいと思います。語学学校の代わりにカルチャースクールに行くのもいいと思います。
でも結局は、そういうことがストレスなく始められるのは中級くらいから。
初級の時は、同じように日本から来たばかりの友達と観光地を巡ったり、一緒にカフェで勉強したりしてその時間を楽しむのも悪くありません。
そして、一番ベストなのは同じような目標の友達が出来て、一緒にステップアップしていくことです。
私も上級クラスで韓国人の大学進学を目指していた子と知り合って、休みの日によく一緒に図書館で勉強しました。彼は日本語も話せましたが、二人とも「IELTSで6.5以上」という目標を掲げていたので、話す時は英語だけ。それはもう必死でした。日本人の友人でも、同じような感覚や目標があれば、そうやって切磋琢磨出来ると思います。そういう人は、日本人同士で英語で話すって…なんてバカにしません。
それに、ワーホリであれば1年の滞在後に日本に帰国することになると思います。
日本に帰って、ワーホリでの思い出をシェアできる友達が出来たら、それも素敵だと思います。
たしかに環境が英語の上達を助けてはくれますが、環境だけではどうにもなりません。
そして、日本人とばかりつるんでしまう傾向のある人は、出会った日本人が1人でも100人でも同じではないかと思います。沢山の日本人と出会ったから、いつも日本人といるのではなく、たった一人でも日本人と出会えばその人とベッタリ付き合ってしまうのでしょう。それなら、どこで暮らしても一緒です。
大事なのは、自分で多様な出会いの場に顔を出したり、行動して環境を整えることです。そうやって行動できる人であれば、うまくバランスをとって生活が出来ると思います。
初めての海外生活や、長期で暮らしすことを考えると無理に日本人を避けて生活するよりも、気の合う日本人の友人を作るほうがより良い滞在になると思います。