ワーホリや留学先のジャパレスで働くときに気を付けてほしいこと。

仕事

今回はちょっとコラムめいた話です。

というのも、4か国で働いて、生活をしてきた中で自分も経験したこと。

そして周りの日本人からも沢山聞いてきたことの一つに「ジャパレスで騙された」というのがあります。同郷のよしみのような顔をして、相手の弱いところに付け入るなんて許せない!

というわけで今回はそんな注意喚起も兼ねています。

もし今似たようなことで悩んでいる方がいたら、これを読んで元気をだしてほしいなと思います。

最多事例、現地の法律に則っていない雇用条件で働かせる

欧米圏やオーストラリアなど、ほとんどの国に日本と同じように最低賃金や有休、ボーナスの規定があります。日本食レストランでも(以下、ジャパレスと省略)適用されるルールは現地のものです。

それなのに、最低賃金を下回っていたり、有給やボーナスがついかなかったりといった経営をしているジャパレスは沢山あります。カナダでも、そんなレストランで働いていた日本人のワーホリさんにたくさん会いました。

本来は、労働局などに通報されてしかるべきことです。

それなのに、どうしてそんな横暴な経営が成り立っているのか。

それは彼らジャパレスの経営者がワーホリや留学に来たばかりの現地にまだ慣れていない日本人の足元を見ているのです。

あぁ…許せない…。

理由の一つに、1年で基本的には帰国するであろう人は、何か問題があっても労働局に通報したり、裁判を起こしたりはしないだろうと思われています。確かに、そうとう気合が入って無いと出来ないことではありますが…ずるいと思いませんか…。

もう一つの理由に、日本の飲食店のルールをそのまま利用しているからというのがあります。

たぶん、雇用条件が現地の人と異なる、ましてや違法でも日本人の短期滞在者が受け入れてしまう一番の理由がこれだと思います。日本の個人経営の飲食店でのアルバイトだとボーナスや有休が無いことはいまだにあります。さらにチップ社会じゃないので、チップが分配されなくてもそのまま受け入れてしまうのだと思います。

ですが、そこは日本食料理を提供していても、日本ではないので。

その国のルールを守る必要があります。

ジャパレスでなくローカルのレストランはどうなのか?

実は経営がずさんなレストランというのは残念ながらジャパレスだけではありません。

しかし、現地の人が働くレストランでそういった経営者に当たる確率は、ジャパレスよりは低いと言えます。

なぜなら、現地の人は通報して戦う人が多いから。

雇用主を訴えるというのは、かなり勇気のいる行為だと思うのですが、それでも権利を主張することの大切さを教育されている欧米圏の特に若い世代は泣き寝入りせずに、声を上げる傾向にあります。

私のルームメイトの彼女もバイトしていたレストランがずさんな管理をしていて、通報して正当な報酬を貰ったという話があります。別のドイツ人の知人も、バイトをしていた人みんなで一致団結して通報して、同じく正当な報酬を得た話をしていました。このように全然珍しいことではないのです。

実際に、あきれてしまう話なのですが、私がアルバイトしたことがあるジャパレスでは途中から日本人の従業員より現地出身の従業員が増えたとたん、ボーナスの支給が始まりました。経営者していた日本人オーナーが、現地の人にボーナスを出さないと通報されると分かっていてそうしたのだと思います。

ジャパレスでも優良店はあります

もし、違法に働かせているような日本食店やローカルのレストランに当たってしまったら…

辞めましょう!私は辞めました、そして全く後悔していません!

もし、言葉に不安があるのであっても、大丈夫です。

なぜなら、優良店もあるからです!

優良店っていうか、まぁ普通に!そう!普通にちゃんと管理されているジャパレスがあります。

それに、そもそもジャパレスで働けるくらいの日常会話ができればローカルのカフェでも働けると思います。そんなに自分を低く見積もらないでください。飲食店でお客さんと取るコミュニケーションはジャパレスでもローカルでも一緒ですから。

ジャパレスがすべてブラックなわけではないんだ。きちんとした雇用主もいるということを忘れないでください。何か理由があって、ジャパレスで働きたいと思っていたとしたらなおさら、違法な条件を押しつけてくる場を離れて、別の職場を探すべきです。長く働くほど、損をします。

優良店の見つけ方

ポイント1.現地の人も働いている

日本人しかいないお店よりも、現地の人が半分くらいはいるお店の方が優良店である可能性は高いと思います。雇用主もある程度、現地の言葉ができるのでしょうし、ローカルなシステムを理解できている人である可能性が高いです。

ポイント2.口コミをチェックする

相当悪質なお店であれば、過去に働いた人が掲示板などで書いていたりします。また、日本人のコミュニティで知り合いがいれば、働く前に評判を聞くといいと思います。不思議なものですが、隠れてやれていると思い込んでいることは、大抵バレています。私も働いていた変なジャパレスでチップが分配されていないのをお客さんは皆知っていて、「もらえないんでしょ、これしまいなさい」なんて、こっそり手渡しされたことが何度もありました。悪いことは隠れて出来ないものです。

ポイント3.契約書が一切存在しない、試用期間がタダ働きは黄色信号

試用期間が数時間や1日であれば、タダ働きがあるかもしれませんが(それでも珍しいと思いますが)、1か月の試用期間がタダ働きは黄色信号です。というか、駄目です。

さらに契約書が一切出てこない場合も、怪しいです。さらに給料が現金払いもちょっと警戒したほうがいいと思います。正直、働いた痕跡がどのように残っているのか、何か問題があったときどう対処するのか…百歩譲って悪気がないとしても、管理がずさんであることは間違いないと思います。

ポイント4.過去に働いていた人が一切現れない

これはワーホリさんというよりは、長期の留学生の場合です。例えば長く経営しているお店に、過去に働いた人が一人も遊びにこないというのはちょっと黄色信号だと思います。使い捨てで人を雇用している雇用主の場合は、このパターンが当てはまります。まさに私が働いていたお店がそうでした。実際に私が入ってから辞めていった人の中で、揉めなかった人はいませんでした。一概には言い切れませんが、もし長く働ける場所を探しているのであれば、日が浅いうちに別のところに目を向けたほうがいいかもしれません…。

わざわざ海外で、日本式のパワハラに巻き込まれないでほしい

私も日本で社会人経験が長かったので、日本式のパワハラには良くも悪くも耐性がありました。

だから、変な雇用主だなと思いながら、変なジャパレスで働いてしまったことがあります。でも、それ以外の現地の別の企業や公共機関で働いたときに、あれはやっぱりおかしかったのだと目が覚めました。

驚かれるかもしれませんが、海外に長く住んでいる人の中に、ずーっと日本人だけのコミュニティで暮らしていて、昭和の日本の働き方や思想が抜けきっていない人がけっこういます。

化石だな…手が付けられん。

まだ今よりパワハラが横行していた時代に日本から出てきて、そのままの感覚で生きてるんです。そういう人が、社会人経験の浅い留学生や若いワーホリの人に昔の常識を押し付けている場面をジャパレスで見て、びっくりしました。逆に今の日本でも、それはないだろうと思うようなことを平気で言われているのに、バイトのワーホリさんや学生も言い返せないので、そういう温床になりやすいのだと思います。

確かに、ローカルのレストランや企業でもこういうブラックな場はゼロではありません。

でも、稀です。

これについては、私の経験からはっきり言えます。パワハラやセクハラが日本の企業のように日常的であることは稀です。さらにいうなれば、日本で普通に聞かれるような「結婚」や「彼氏」、ましてや下ネタのワードを職場で聞いたことは一度もありません。そんなことがあれば、一発で訴えられてしまいます。同じように高圧的に権力を振りかざしたものの言い方も、そもそも従業員が受け入れないと思います。

つまり、そうでない選択肢の方が多いのに、どうしてわざわざ海外まで出て、留学までして、そんな変な雇用主に振り回されるのですか?時間が勿体ないと思いませんか?ましてや、そこにストレスがあったら、まるで日本にいる時と同じです。なんのために勇気を出して外に出たのかわかりません。

この記事を書いた理由

個人的な思いですが、ブラックな仕事をさせらている日本からのワーホリや留学生の人の話を聞くたびにいつも思っていたことがあります。

どうして、他のことにチャレンジしないのだろう。

絶対にこの人ならもっといいところで働けるのに!

実際に、私と語学力について大差がないどころか、流ちょうな人がブラックな仕事をしている場合が多々あります。時々どうしてだろうと話を聞いた帰り道に考えていました。

たぶん、その人が想像しているよりも現実はもう少し優しいのを知らないのかもしれません。

現実は甘くないなんて言いますが、私の経験上、海外で、まして外国人として働いている時点でハンデがあることを職場の上司も同僚も理解してくれていました。自分が想像していた以上に温かく迎えてくれて、いつも拍子抜けするぐらいです。

だから、そんなに気負わずに挑戦してみてほしいなと思います。まったく違う文化の職場で働くと学ぶことが沢山あります。私はとても良い経験をたくさんさせてもらいました。だから、変な雇用主だなと思えば、さっさと辞めます。時間の無駄だから。特に海外で就職活動をすると、前職の履歴を重視しますし、レコメンデーションを求められたりもします。相性の悪い雇用主が推薦してくれるとは考えにくいです。そういう意味で、長く働くほど損です。

どうか、海の外まで頑張って出て行って、へんな化石に捕まらないでください!

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