前回の記事でイスタンブールについて簡単にご紹介しました。空港からのバスなどの情報はそちらで見てみてくださいね!
今回はイスタンブールのグルメを紹介します。
日本在住の友達とイスタンブールの空港で待ち合わせた今回の旅ですが、私がよく住む国が変わるので、現地集合現地解散での海外旅行をよくします。とにかく彼女との旅は楽しい!その理由の一つに、食の好みが一緒で、本気なところ。1日に多くても朝昼おやつ晩と、4回くらいしかお腹は受け付けないわけです。だから私たちは一食ごとに本気。食事に関してはインスタ映えとは無縁な二人なので、今回もローカルな地元のお店に行きました。
旧市街で食べたリピート確実、ピリ辛ベイランスープ
旧市街にあるレストラン Gaziantep Közde Künefe Kebap Salonu
住所: Hobyar, Şeyhülislam Hayri Efendi Cd. No:4, 34000 Fatih/İstanbul, トルコ
営業時間: 8時30分~23時30分
ガズィアンテプ地方の伝統料理を楽しめる小さな食堂のようなレストランです。このお店の特徴は、炭火(közde)で調理された香ばしいケバブと、甘くて濃厚なデザート「クネフェ」を提供していることです。地元ガズィアンテプの味を大切にした料理が多く、トルコの伝統的な味わいを求める人々にぴったり。店内を見渡しても地元の人で賑わっていました。
ベイランスープとは?
おすすめ通り、私たちもケバブと周りの席の人たちが食べていて美味しそうだったスープを注文しました。
ケバブは正直、可もなく不可もなく。ですがこのベイランスープが絶品でした。
あぁ、思い出してまた食べたくなっています。困った。旅行の序盤で食べたのですが、二人で、またベイランスープ食べたいね‥ベイランスープ持って帰りたい‥とぶつぶつ呟いていました。
ベイランスープは、特にトルコ南部のガズィアンテプ地方が発祥の、濃厚でスパイシーなスープです。羊肉や米、にんにく、スパイスを煮込んだこのスープは、朝食として提供されることもあります。なんでも二日酔いによく効くんだとか。少しピリッとした辛さがクセになり、寒い日や疲れた日にぴったりの一杯です。
2024年1月に訪れた時の価格(1TL=4円)
ベイランスープ 160トルコリラ(640円)
ケバブ 190トルコリラ(760円)
ソーダー 25トルコリラ(100円)
ケバブは友達とシェアしたので、とてもお手頃なレストランでした。
有名なサバサンドより若者に人気のバルクドゥルムが美味しかった
ボスポラス橋を通って新市街の方へ歩いていると、至る所にサバサンドの小さな屋台がありました。
そんな光景を横目に新市街のカラキョイへ。
Sokak Lezzeti Tarihi Balık Dürümcü Mehmet Usta
カラキョイは、ローカルなパン屋さんや生肉やさんなどに混ざって若手のデザイナーの小さなショップや新しいバーやレストランが並ぶ、港近くの今ホットなエリアです。匂いに誘われてフラフラと歩いていたらサバロールのようなお店が並んでいるストリートに辿り着きました。その時はサバサンドとの違いがわからず、とりあえず美味しそうなので特に行列が長かったお店に並んでみることに。
営業日は朝10時から深夜12時ごろまで。列は長いですが、常に焼き続けているので、待ち時間は長くありませんでした。
実はあまりの美味しさに、写真を撮る前に食べ切ってしまったので、代わりに店先の映像をお届けします。あぁ美味しかったな‥。
とにかく大きなサバの切り身が丸っと入っています。サバサンド(Balık Ekmek)が日本の旅行者には有名ですが、私たちが今回食べたのは、より軽快でモダンな形態のバルクドゥルム(Balık Dürüm)という魚ロール。現地の若者に大人気の様子。
バルクドゥルム(Balık Dürüm)ってなに?
バルクドゥルム(Balık Dürüm)は、トルコのストリートフードの一種で、焼いた魚を薄いラバシュ(トルコの平たいパン)やトルティーヤのような生地で包んだ料理です。
「バルク」はトルコ語で「魚」を、「ドゥルム」は「ラップ(包む)」を意味します。
この料理は通常、新鮮な魚を炭火や鉄板で焼き、トマト、タマネギ、レタスなどの野菜と一緒に包んで提供されます。調味料としてレモンやスパイスが加えられることが多く、シンプルながらも風味豊かな味わいが特徴です。
バルクエキメッキ(サバサンド)はフランスパンのようなバゲットタイプのパンを使用します。中にグリルしたサバ、レタス、タマネギ、トマトなどを挟みます。
サバサンドはガラタ橋周辺の、バルクドゥルム(Balık Dürüm)はカラキョイで親しまれてるイスタンブールのストリートフードです。
値段は確か140トルコリラくらいでしたが、1個でお腹いっぱいに。
シンプルな味付けながら深みがあって、出来立て熱々で美味しかったです。
トルコの居酒屋 メイハネ(Meyhane)
メイハネ(Meyhane)は、トルコの伝統的な居酒屋スタイルのお店です。「メイ(mey)」はペルシャ語で「ワイン」、「ハネ(hane)」は「家」を意味します。
タパスのような小皿料理メゼ(Meze)が10皿くらい用意されていて、そこから好きなものを選びます。メインでグリルしたお肉や魚料理もありますが、メゼだけでも十分楽しめます。
日本にのカウンターにその日のお惣菜を並べているスタイルに少し似ています。実際に料理を見せてくれるところが面白いです。
トルコのお酒ラキと一緒に
こんな感じで、私たちはお魚とフムスからスタートしました。メイハネの定番といえば、トルコのお酒ラキです。
ラキはトルコを代表する蒸留酒で、アニスで風味付けされた透明なお酒です。ギリシャのウーゾ、フランスのパスティスに似ています。水を加えると白濁するのが特徴で、この現象から「ライオンのミルク(Aslan Sütü)」とも呼ばれます。アルコール度数は40〜50%と高めですが、氷や水を加えてゆっくり飲むのが一般的です。
ラキは癖のあるお酒で、ハーブ系、なんとなく北欧で好まれるサルミヤッキに似た味がしました。
これがとにかくメゼとよく合います。私も友達もお気に入りで、お土産にラキを買って帰るほど。
周りのお客さんもラキを片手にのんびりと楽しんでいました。
私たちは滞在中に旧市街に2泊、そしてもう少しローカルなところへと思ってオルタキョイに2泊しました。オルタキョイにある、メイハネ、Sefarad Meyhaneは店員さんも陽気でご飯も美味しくておすすめです。英語は全く通じませんが、小皿料理を見せてくれるので、注文は簡単だと思います。
アジアサイドで出会ったGözleme(ゲズレメ)
私の旅の友人は食リサーチの達人でして。笑
全幅の信頼のもと、私がどうしても行きたいとリクエストしていたアジア側にも足を伸ばし、調べていたGözleme(ゲズレメ)の美味しいお店に行きました。
お店の名前はBütme Evi
店員さんは英語も話す方だったので、おすすめを聞いてスープとGözleme(ゲズレメ)を頼みました。
お店は家族経営のようで、お母さんとおばあちゃんが生地をせっせとコネて焼いている様子が見えて楽しいです。1月でも天気も良くて暖かったのでテラス席でいただきました。旧市街とは雰囲気も違っておすすめです。
Gözleme(ゲズレメ)ってどんな料理?
ゲズレメの生地は、基本的に 小麦粉、水、塩 で作られます。発酵させないシンプルな生地で、薄く伸ばして具材を包んで焼きます。もちっとしながらもパリッとした仕上がりになります。トルコの街角や市場の屋台では、目の前で生地を薄く伸ばし、具材を詰めて焼いてくれる光景がよく見られます。
具材はシンプルなものから、豪華なものまで多岐にわたります。チーズや野菜、肉、ポテトなど、様々な具材が選ばれます。 薄く伸ばした生地に具材を挟み、熱した サク(Sac) と呼ばれる鉄板のような調理器具で両面を焼きます。バターや油を薄く塗って焼くことで、香ばしさと風味が引き立ちます。
ピザともサンドイッチとも違って、なんとなくラザニアみたいな風味があってお腹にも溜まるし、お手頃なので昼食にピッタリでした。
実はこの記事を書いてから、再度調べたら、Googleマップの情報では閉業となっています。
すごく美味しかったし、温かい雰囲気でリピートしたいくらいだったのに‥とても悲しい。思い出として、せっかくなので消さずに残しておきます。Gözleme(ゲズレメ)に出会わせてくれた素敵なローカル店でした。
やっぱりトルコに来たらバクラヴァとトルココーヒー
バクラヴァとトルココーヒーって、まさに「甘さ」と「ほろ苦さ」の最高の組み合わせなんです。どちらもトルコの歴史と伝統がぎゅっと詰まっていて、一緒に味わうと旅気分がアップグレードされます。
バクラヴァってなに?
パリパリに焼かれたフィロ生地が何層にも重なっていて、その隙間にはナッツがぎっしり。特にピスタチオやクルミが使われていることが多くて、シロップがじゅわっと染み込んでいるのに、甘ったるすぎないのがトルコ流です。
口に入れると、生地がふわっと崩れてナッツの香ばしさとシロップの甘さが広がるんです。ちょっと贅沢な気分になる、そんなお菓子。手作りのお店で食べるバクラヴァは、ひと口で「ああ、これぞ本物」と心がとろけます。
私はドイツでも良くおやつやお土産にトルコパン屋さんでバクラヴァを買います。
一つは小さいですが、眼が覚めるおいしさで、疲れている時にコーヒーやお茶に合わせると口の中で甘さと苦みが交互に溶け合う感じがたまらないです。
トルココーヒーって何が違うの?
トルココーヒーって、ただのコーヒーじゃないんです。ひとつの時間、ひとつの儀式みたいなもの。
小さなカップに注がれたその深い色合いと香りは、まるで静かなひとときを招いてくれる合図みたいです。
作り方からして、ちょっと特別。細かく挽かれたコーヒー豆を「セゼヴェ」とう小さな鍋に水と一緒に入れて、ゆっくり、じっくり火にかけます。沸騰させないように、コーヒーがふつふつと泡立つのを待つあの時間が、なんだか心地よくて。急がない、慌てない――そんなトルコの時間の流れそのものを感じさせる。ストリートでも小さなトルココーヒの屋台が至る所にあります。
カップに注がれたコーヒーは、見た目からして濃厚で、とろっとしているのが分かります。一口飲めば、しっかりとした苦みがじんわり広がって、どこかスモーキーな香りが鼻を抜ける。後味はすっきりというより、余韻を残す感じで、その深さがクセになります。
トルコ料理が世界三大料理に納得のグルメ旅
トルコでは食べたものでハズレがありませんでした。
10年以上前に、トルコ系の友人のお家でトマトスープをご馳走になったことがあるのですが、その時からトルコ料理って美味しいんだなというイメージがありました。日本人も美味しいと思える、出汁のような深みのある複雑な味の料理が多かったです。ただ焼いただけ、ソースをたっぷりつけないと味がない、そんなことはなくて、素材の味を生かして、スパイスたっぷりで風味が強い。でも癖のつよい香辛料ではないので、食べやすかったです。
ご飯のバリエーションも豊富だし、値段も高くないので三食外食しても飽きませんでした。
あとは野菜が多いのも嬉しい。海外旅行だと野菜不足になりがちですが、新鮮なサラダのような副菜があるので重たくない。
とにかく個人的に、ご飯については今まで旅行に行った国の中でダントツに楽しめました。
トルコ、イスタンブール、美食の街でした。
ご飯屋さんにも猫、ねこ、ネコ様。
可愛いものの、アグレッシブな子も。
美味しいご飯って知ってるんだね。笑。