思い返せば、最初に部屋のカビ対策に悩まされたのはウィーンで暮らしていた、日当たりの悪い1階にあったお部屋を借りた時でした。それ以来、ドイツで最初に短期で借りた同じく1階のお家でも悩まされ、現在住んでいる家も、日当たりは悪くないものの、抜群でもない‥そう、またカビ対策に悩まされた私の奮闘記からお役立ち情報をお届けします!
ヨーロッパの家はカビが発生しやすい?どうして?
日本やヨーロッパ以外の地域で海外生活していた時には悩んだことがなかったカビ問題。
留学やワーホリにヨーロッパに来て、私のようにびっくりした方も多いと思います。
毎日掃除しているのに、部屋にカビが生えるなんて!ショックすぎる!
実は、ヨーロッパの住宅は冬の寒さを防ぐために家の断熱性能が高く、密閉性が高いんです。
このため湿気が室内にこもりやすく、カビが繁殖しやすい環境に。
特に寒暖差で結露が発生しやすい窓や壁際が要注意ポイントなんです。
カビ対策に一番有効なのは換気、でも気をつけないといけないのが‥
ドイツ語でschimmeln wohnungと検索すると、対策として換気方法が出てきます。
実は、私も換気は頻繁にしていました。でもやり方を間違えていたんです。
私は冬もこの下の赤いばつ印がされているように、窓の上部分だけを開けて割と長く換気をしていました。長くしてるし、と油断していましたが、これがダメな換気方法。
この絵でもわかるように、窓を全開にして短時間でしっかり空気を入れ替える「ショック換気」ドイツ語でStoßlüftenが効果的です。だいたい1回10分から15分くらい行います。
これで室内の湿気を一気に外へ逃がせます。また、バスルームやキッチンなど湿気がこもりやすい場所では、調理後や入浴後に必ず換気をすることも大事です。
この10分間の「ショック換気」を毎日最低、朝晩と2回。理想は4回です。
また換気する時は必ず暖房は切りましょう。
ドイツ語ですが簡単に解説してくれている動画があったのでシェアしておきます。
カビ対策に有効な暖房と室温管理
カビを防ぐためには、適切な暖房と室温・湿度の調整が重要です。
暖房代も気になるところですが、室温を一定に保ち、冬場は急激な温度変化を避けましょう。
だいたい18度から20度くらいに保つのがいいようです。
確かに職場でも19度を下回らないように暖房を入れています。
そして、加湿器の使いすぎには気をつけましょう。特に湿度が60%を超えないように室内を管理するといいと思います。
家具を置くときは壁から10cmくらい離す
家具の置き方にも気をつけた方がいいです。
冷たい壁に家具をベタっと合わせて配置してしまうと、そこからカビが発生してしまいます。
なるべく壁から10cmくらいの空間を開けるか、定期的に家具を動かして換気がてら掃除しましょう。
実は私の部屋ではありませんでしたが、ウィーンでルームシェアしていた他の部屋が5年ほど住んだ人が引っ越した後、クローゼットの置いてあった部屋の角に大きなカビのシミみたいなものが見つかりました。かなり時間が経過していて、大きかったので、壁を剥がしての大規模の駆除作業。さらに1週間ほど専門の遮熱ランプのようなものを当てる必要があり大事になりました。
幸い、当時の大家さんは手厚い住宅保険に加入していて、全て大家さん持ちで対応してくれましたが‥
一体いくらかかったのか‥。
それでも部屋の角やバスルームの小さなカビが発生してしまったら
小さなカビには、市販のカビ除去スプレーや酢水を使うと効果的です。
スプレーして数分放置して、布やブラシで優しくこすりながらカビを取り除き、最後に水拭きして乾燥させると綺麗になります。
私はAmazonでこのスプレーを買いました。
お値段は約19ユーロと安くありませんが、2千件以上のレビューと高評価に期待して購入。ニオイはプールの塩素のような匂いが半日くらい残りますが、小さなカビは綺麗に消えました。(ちなみにアフリエイトではないです。ただ単純に使ってみて良かったので)まだ一度しか使っていないので、経過観察中ではあります。
ウィーンに住んでた時は、dmで買える安いものも使いました。これは数ヶ月に一回繰り返し使っていました。というのも、そもそも私が入居する前から、日当たりの悪い部屋だったので、カビはどうしても発生してしまうようで。
使う際は、使用方法をよく読んで、換気をしっかりして作業を行い、カビの胞子を吸い込まないように注意してください。
カビの範囲が大きくなった場合はドイツではどうするのが一般的?
気をつけていても、一時帰国や出張などで長期で家を空けることもあるかもしれません。
紹介したYoutubeでも言われていますが、範囲が大きくなった場合は個人で解決するのは難しいかもしれません。
カビが広範囲に広がった場合、ドイツでは一般的に専門のカビ除去業者(Schimmelentferner)に依頼するようです。特に構造的な問題がある場合、管理会社や家主に相談し、修繕を依頼することもよくあります。
平均して、カビの修復費用は1平方メートルあたり約120ユーロから160ユーロと言われます。そのため、簡単なケースであれば数百ユーロで改善できるのですが、建物構造への介入を伴う大規模な改善には数千ユーロかかってしまうことも。特殊な作業(天井や床下)ではさらに高くなることもあります。
ドイツでカビ除去業者(Schimmelentferner)に依頼する場合、費用はカビの範囲や場所によって異なりますが、自分で対処するのが難しい場合は早めのプロへの相談が安心ですよね。
部屋選びの参考にも
ウィーン、ドイツと色々な家に住みましたが、実は日当たりが抜群な家ではこのカビに悩まされるということはありませんでした。
特に、最上階の南向きのお部屋や、換気のしやすい窓の配置の家では冬場に気にしたこともありませんでした。
もし私のように自宅を空ける事が多い人は、家選びに日当たりを考慮するのもいいかもしれません。
ただ、夏はとても暑いんですけどね‥。